男性不妊症の治療

            (精子の存在する方)


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(22)男性不妊症  睾丸の役割

 会社によっては、本社の事務、企画、立案などの機能と生産ラインを必要とする工場を分離して稼動している会社も多く見られます。少なくとも、下垂体-睾丸に関してはこのようなシステムで稼動していると見られます。

  睾丸の役割  

 

 男性不妊症や無精子症は、脳やフィードバック機構やさまざまなホルモン、ペプチド、アミノ酸等と密接な連携を持って生命維持や生殖機能維持を行っております。これらのどこかに問題が発生いたしますと、ホルモンの異常や赤信号が点滅いたします。多くの化学物質の地縁、血縁、友人などの力を借りて機構が成立しております。丁寧にひとつひとつ剥がしてこの実態を確認いたしましょう。

 

 ◇ 視床下部-下垂体-睾丸系ループ ◇
 ◇ 視床下部(Hypothalamus)の働き ◇

中枢神経系から受け取ったさまざまな情報を下垂体に情報伝播する経路です。視床下部は下垂体前葉(血液を介して)と後葉(神経軸索)の二種類の経路を持っています。人間の情緒活動や自律神経系の食べ物の消化、睡眠など意志とは無関係に働く機能の中枢、様々な内分泌系のコントロールを行う中心母体的な役割エリア、身体のホメオスターシスの調節など関与しています。

 

 視床下部の分泌ホルモン ◇ 

CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)下垂体からのACTH分泌を刺激する

GHRH(成長ホルモン放出ホルモン)
GIH(成長ホルモン抑制ホルモン)
GnRH(生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン)
PRF(プロラクチン放出因子)  PIF(プロラクチン抑制因子)
VIPがプロラクチンの生理学的な放出に重要な因子であるか?
ドパミンはプロラクチンの主たる調節因子で合成と放出を抑制する
TRH(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)・・・PRLとも関わる
SS(ソマトスタチン)GHとTSHの合成と分泌に抑制的に作用する

◇ 睾丸 ◇

精巣の中には、精子を作る場である精細管(せいさいかん)と呼ばれる直径数百μmの管が蛇行しながらしっかりと詰まっており、その管の内側で精子の元になる精祖細胞が減数分裂を経て、精子になる。出来上がった精子は、管の中を流れていき、精巣の端に集められ、精巣の隣の副睾丸へと運び出され、そこで成熟し、射精を待つ。ヒトの場合、副睾丸では最大10億程の精子が貯蔵できると考えられている。そして、このエリアは精子が社会に旅経つ前の「保育所」的役割を果たしおります

 

◇ 精子の射精と濃度 ◇

無精子症や乏精子症を除けば、精子の射精を毎日繰り返せば精子濃度(精子数)は減少いたします。数日射精を止めれば、ほぼ初期状態にリセットされます。自然妊娠可能な方や人工受精可能な方は、多少の禁欲が必要です。ある程度、無尽蔵に精子はつくられております。満杯や飽和状態になった精子はところかまわず射精ではなく無意識に放出されます。排卵日ではないから安心と思いきや、ことも妊娠される

 

◇ 陰嚢の役割◇

①陰嚢は、肉様膜、筋膜、皮膚など8層からなり、大切な睾丸を外部の衝撃から守るためのもの
②陰嚢内温度は、精子生産に理想的な体温マイナス3℃が理想とされております。日本ハリセンターの陰嚢外側の7点計測でも陰嚢内と陰嚢外側がほぼ同温度を示します。陰嚢には、保温効果のある脂肪層が付いておりません。
③皮膚の色が濃い・・・陰嚢には、メラニンという黒い色素がたくさん蓄えられております。太陽から放射されてくる紫外線などは、遺伝子に突然変異を起こし異常な子が生まれかねません。メラニンはこんな悪影響を及ぼす紫外線などを吸収し睾丸を守ってくれます。
④汗腺が多い・・・陰嚢には、多くの汗腺がありますが、これは、汗が蒸発するときに、1gあたり539calもの体熱を奪っていく素晴らしい冷却装置になっているからです。
⑤陰嚢の表面には、数多くのヒダがあります、これは、車のラジェター版のような役割をして冷却バランスをとっております。車のラジエター版は動かないですが、陰嚢ヒダは寒ければ縮まる、暑ければだらりとぶら下がりエアコンの役割をいたします

 

◇ ムンプス ◇

 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、乳幼児に多い疾患ですが、思春期以後に罹患した場合睾丸炎を引き起こし無精子症になる事がございます。しかし、睾丸は一対ございますので、両方罹患することは稀です

 

 ◇ 高濃度劣化精子 ◇

 精子濃度が2億~3億ありながら運動率が10%などでSMIも二桁台で精子は存在するだけで、精子らしい働きができない精子を言います。体外受精では2億~3億あれば問題ないとの太鼓判をいただく場合がございます。脳のホルモンの確認をしましょう。

 

◇ 亀頭包皮炎 ◇ 

包茎の状態にある陰茎の亀頭部や包皮に炎症が起きる病気で、かゆみや痛みを伴って、亀頭部や包皮に炎症が起こります。症状が悪化すると、包皮の先端部分と亀頭部に膿がたまり腫れあがると、亀頭部が腫れあがり排尿困難にもにります。 

◇ 陰茎がん ◇ 

陰茎亀頭部や包皮に生ずる悪性腫瘍です。亀頭や包皮の内側の皮膚に、小さないぼやシコリが発生します。そのまま放置しておくと、しだいにいぼが大きくなって、ブロッコリー状に突出したり、しこりが広がって部分的に硬くなり悪臭が発生する。その後病巣はリンパ節に転移します。

◇ 陰嚢水腫 ◇ 

陰嚢の一部あるいは全体が痛むことなしに腫れあがり症状がひどい時は排尿困難や歩行困難を生じます。

 

 ◇ 睾丸炎 ◇

発病すると強烈な痛みを伴って睾丸が腫れあがり、表皮が赤くなります全身的には発熱し、陰嚢水腫を起こすこともございます。

 

◇ 睾丸腫瘍 ◇

痛みを伴わず、睾丸が少しずつ大きくなります。症状が進行すると、睾丸が固くなったり、重たく感じられるようになります。腫瘍が悪性だった場合は、早期に体内に転移します。

 

◇ 睾丸捻転症 ◇

突発的に睾丸部に激痛が発生し、下腹部の痛みや陰嚢の腫れが見られ一週間ほどで回復いたしますが、放置しておくと穴理由障害の為壊死してしまうこともございます。

 

◇ 副睾丸炎 

副睾丸(精巣上体)が腫れあがり、激しく痛みが発生し39℃以上の発熱をすることがあります。
※このエリアの疾患は閉塞性無精子症になることがございます

     

 


睾丸イラスト
睾丸について
 男性不妊症に関してはここが中心体になります。睾丸の硬さや大きさが一番先に考えるところです。科学的検査などから病的状態やその能力を確認できます。

 

睾 丸

○精子をつくる臓器です。
○睾丸の陰のう内に於ける位置の確認
○左右睾丸の位置比較(一般的には左睾丸が右睾丸より低位置にあります)
○両側精巣内に睾丸があるかどうか、大きさ、弾力性、形などをみる。増精機能の低下に伴い睾丸がやわらかく張りがなくなります。また睾丸が異常に硬かったり、硬結を一部に触れる場合などは炎症や腫瘍の鑑別が必要になります。
○精巣容積測定は精巣模型を利用し比較測定する方法とorchidometerを利用する方法があります。
○正常日本人成人の睾丸容積は約13~16mlです。
○容積の算出=π/6×縦×横×高さ
○硬さの診断は臨床経験上養われますので文章説明しにくいですが下記の様にまとめました。

精巣上体
 精巣上部→上部→体部→下部と触診し精管に移行する部分まで触診を行う。閉塞性無精子症では硬結が確認され、精巣上体炎の回復直後などにも結節様な硬さを確認できます。

 


陰嚢の容積
《睾丸の容積》
1)投薬のカプセル薬の大きさ程度の睾丸
2)小豆程度の大きさの睾丸
3)パチンコ玉程度の睾丸
4)お団子程度の睾丸
5)単二乾電池程度の睾丸
6)小さめの鶏卵程度の睾丸

 

睾丸の硬さ
 《睾丸の硬さ》
1)豆腐やプリン程度の硬さの睾丸
2)マシュマロ程度の硬さの睾丸
3)風船玉程度の硬さの睾丸
4)焼き豆腐程度の硬さの睾丸
5)お団子程度の硬さの睾丸
6)固茹での鶏卵程度の硬さの睾丸

睾丸の役割

 ○テストステロンの生産
テストステロンはテストステロン自身でレセプターに結合して作用するほかにジヒドロテストステロン(活性型アンドロゲン)やエストロゲン(女性ホルモン)に転換してからレセプターと結合して作用する経路を持っている。
※ジヒドロテストステロンが生成されるには5α-リダクターゼが必要
○精子の生成

 

睾丸の容積診断
 無精子症における睾丸容積は約10ml以下の容積であれば精巣機能の確認や精液検査→組織学的検査、内分泌検査等を視野に入れての確認が必要とされています。左右の睾丸のの格差も重要な確認事項です。
触診症例を重ねると精液量の予測や内分泌的な環境内容などから無精子症睾丸の中も非常に多くの分野が潜んでいてこれらの分類などから無精子症の治療や予後予測も考えられますので睾丸の容積診断は重要な診断として取り扱う必要があります。
睾丸の硬さ診断
無精子症、高度乏精子症、中枢性疾患による無精子症などの睾丸硬度と健常者(正常精子濃度保持者)との比較では触診や睾丸圧迫検査などの比較診断であきらかな差異を確認できます。非閉塞性無精子症患者様については健常者とほとんど差異が無く組織学的検査、内分泌検査等による鑑別が必要になります。無精子症エリアでは非常に重要な診断方法です

 

精索静脈瘤
 第一に精索静脈瘤varicoceleの確認で、つぎに精管の有無、厚さの状態、連続性です。先天性の精管欠損症は男性不妊の5~10%を占めております。両側精索静脈瘤でも無精子症までにはなりにくいですが、非常に劣化した精子が多く顕微受精でも妊娠がえられないケースが多く数十回もの顕微受精をくりかえしております

 


睾丸触診分析
○両側精巣内に確かな形と硬さのある睾丸があるかどうかを確認する。
○触診で陰嚢を通して振ったり、引っ張ったり、軽く握ったり、広げたりして左右の睾丸が陰嚢に収まっている状態や陰嚢容積と睾丸容積のバランスや位置関係(高すぎや形状)を確認する。
○左右の睾丸の高さの確認を行う。一般的にはほとんどが左睾丸が右睾丸より低位置にある場合がほとんどですが、無精子症では約2割ほどの方が右睾丸が低位置にあります。
○停留睾丸や片側のみの睾丸の方は必ず睾丸-精巣上体-精管順に確認を進めその位置の重要性を確認します。位置や疾患年数により精液・精子の内容がみえてきます。
○冷たい氷の塊や冷たい物を一瞬接触させて睾丸の収縮反応を見ます。症例数やデータ分析をこなすとその睾丸反応から何かが見えてきます。
睾丸の雑学
 ※古くから陸上のトラック競技は時計と反対周り(左周り)になっておりますが、これは多くの男性の睾丸の左右の位置が左睾丸低位、右睾丸高位になっている為、走行時の重心のバランスとりやすいことから左睾丸低位の左周りのほうになったとお聞きしてます?。

 

睾丸触診分析
 ○睾丸の大きさの確認はorchidmeterを利用したりプラダー睾丸計測器、ノギス様計測器から縦径や横径の計測を行い容積を計算いたします。一般的には約15ml程度が成人男子の平均正常値とされております。無精子症エリアでは10ml程度が一般的ですが、時には容積は大きいものの硬さが異常低下の場合もあります。
○睾丸の硬さの種類を分類する。1人1人違ったし触知感覚や圧迫度などからの観察で無精子症内容やホルモン濃度の予測なども考えます。
○睾丸分析は経験や症例数から非常に得るものも多くございます。1人ひとりの検査項目の拡充と検査結果の分析から、受診された患者様の現在の無精子症の中での状態などを科学的検査とともに分析して、治療方針や予後に役立てることが大切です。触ることから得られる情報を軽視しがちな医療現場もあるそうです。

 


睾丸の病気
○無精子症で一番注意することは、人為的な問題から来る無精子症だと思います。防げば防げる場合と先天性やもともとの機能性障害、器質障害などは対応策がありません。
○睾丸の疾病は痛みや症状のあるものと症状の少ないものがあります。症状の少ない疾患は見逃しやすいため異常を感じたらすぐに医療受診をお考え下さい。

 

睾丸の病気
 膿精液症
乏精子症
無精子症
睾丸の奇形
停留睾丸・・・・睾丸の位置の異常による疾患
睾丸炎・・・・化膿菌やムンブスなど
精巣上体炎
悪性腫瘍
精索静脈
精管水腫

精巣上体(副睾丸)について
○非閉塞性無精子症外来の場合は、睾丸容積が少なく睾丸硬度が低下していると、副睾丸の容積も確認できないほど低容積の場合があります。「精子の保育所」とわれ赤ちゃん精子を成人に育てる場です。精子がいないと開店休業や設備縮小になりかねません。しっかり確認して将来のために今から準備いたしましょう。
○睾丸ー精巣上体間は睾丸でつくられた精子が輸送されて運び込まれるエリアです。ここでは精子の能力にかかわる「受精能」の獲得作業などがあります。また閉塞性無精子症の最重点地域です。このエリアで閉塞性無精子症の約七割から八割がこの部分の原因で閉塞性無精子症になっております。大切なこの部分にミラクルな治療法や改善法をみつけたいですね。

 

精巣上体(副睾丸)について
 ○クラミジア感染症では、女性感染者は卵管に付着して輸卵作業を阻害、クラミジアの死骸で卵管が閉鎖、卵管水腫などの症状で精子との自然な受精-着床作業が阻害されます。クラミジアの男性に関しての報告は耳にいたしませんが、続発性の無精子症すなわち無精子症になる前に子供がすでに授かっている方を調査分析してみると・・・・
※ここ一年以内に来院された二人目希望無精子症患者様十名について調査しました。
①閉塞性無精子症・・・・・六名
②非閉塞性無精子症・・・四名
③クラミジア検査陽性者(過去含む)・・・・・9名
④閉塞性無精子症pesa・・・・四名精子回収不能
⑤非閉塞性無精子症の四名は精巣生検の結果的で精粗細胞が確認されていない無精子症との診断でした。

停留睾丸についてⅣ
停留睾丸の無精子症・・・
FSH、PRL、LH値が全て二桁台
TSTが異常に低下しPRL値が高い
FSHのみ高値
無精子症以外の停留睾丸は劣化した精子群が多いためはり治療後クルーガーテストで精子確認後丁寧なスイムアップ→IVF-ETが結果が良いようです。顕微受精(ICSI)ですと精子を決めて受精卵をつくるので非常に良質な精子が選択できるとは限らないので着床率は一般体外受精IVF-ETのほうが確立が良いようです
停留睾丸についてⅠ
 妊娠10週以内の胎児は睾丸の基となる原生殖巣が腹腔内の後腹壁のに存在し妊娠28週までに睾丸として鼠けい部に、32週内に陰のう内に下降します。この下降はテストステロンが行います。テストステロンが少ないと睾丸が腹腔に留まってしまいます。正常出産後はすでに陰嚢が形成されその中に睾丸が収められ睾丸は体温より低い温度で適温化されており温度の上昇や温度下降による変化を陰嚢-睾丸の運動で一定温度に保つラジエター的な役割を果たしております。睾丸が腹腔内や鼠けい部に留まりますとその機能を果たさず体温以上に温度が上昇(約37℃~38℃)してヒートアップ現象がおきて精子の製造機能を阻害します。

 

停留睾丸についてⅡ
 睾丸の陰のう部への自然下降は遅くても生後一年以内とされております。長期にわたり正常位置に睾丸がなく腹腔や鼠けい部にあると精子の製造機能が低下します。低下の程度は睾丸の位置や期間により変わります。成人後の停留睾丸では精子生存の可能性が非常に低く無精子症が多く手術による片側睾丸摘出者も多く見られます。長きに渡る停留睾丸は悪性腫瘍の発生する率も高くなっております。
停留睾丸についてⅢ
 当センターに男性不妊で来院される無精子症の患者様の約1割が停留睾丸の患者様です。停留睾丸の患者様の約80%が無精子症の患者様でほぼ全員が精巣生検(TESE)を実施して精子・精子細胞が抽出される方は約85%程度です。
無精子症以外の停留睾丸の患者様の特徴は精子濃度がやや低く良質精子や直進率の低下した患者様や男性ホルモン値が非常に低下している患者様やPRL値が高い患者様に分類できます。これらの患者様には、クルーガーテストでの確認を必ずおこない、それぞれの内容に対応したはり治療になります。

 



触診の徹底解析

非閉塞性無精子症の治療において、睾丸・陰嚢の触診検査わ行なう意味は、非閉塞性無精子症には複雑で多様な無精子症が形づくられております。その中で睾丸・陰嚢はひとりひとり違った形状や環境をもっています。血液検査など科学的検査では得られない睾丸・陰嚢触診検査を行なうことで無精子症の個々の方々の違いが明らかになってきます。

 

◇ 停留睾丸の断面イラスト図 ◇

触診の種類
 
   ◇ 睾丸のサイズ ◇

 

丸の計測は

○オーキドメーター、プラダー睾丸計測器、ノギス様計測器から縦径や横径の計測を行い容積を計算する方法。容積の算出=π/6×縦×横×高さ

○精巣容積測定は精巣模型を利用し比較測定する方法とorchidometerを利用する方法があります。

○正常日本人成人の睾丸容積は約13~16mlです。

 

  ◇ 睾丸の位置 ◇ 

 

睾丸の位置は非常に大切です。

○陰嚢の高位やおなかに近い位置にあると困ります。

○陰嚢の袋の最下位にあるといいのですが

○中間位形や左右差のあるものも心配です。

○一般的には陰嚢最下位で右睾丸より左睾丸がやや低位が理想です。

○睾丸は一対ですが、疾病で一つの睾丸の人も多いです。

○一対の睾丸はあるものの片側が全く機能していなかったり、極小でったりすることもあります。FSH値にご注意

 

  ◇ 睾丸左右のバランス  ◇ 
 

睾丸サイズが約25mlを越えると左右の睾丸が仲良く並列出来ずに上下に並びます。
○左右の高低さがある方は過去の既往歴に注意しましょう
○おなかの中に入っていて睾丸を触知出来ない睾丸はご注意
左右の高低差は精索静脈瘤を疑いましょう
精索静脈瘤の発生は左睾丸・陰嚢が圧倒的に多いです

  

  ◇ 睾丸硬度 ◇ 
 

日本ハリセンターでは睾丸の硬度を7レベルに分類しております。
硬度1・・・・マシュマロを触った触感
硬度2・・・・桃やこんにゃくを触った触感
硬度3・・・・少し硬さや抵抗感をもつ触感
硬度4・・・・はっきりと硬さが確認できるもの
硬度5・・・・ゆで卵をやや柔らかく茹でた感じ
硬度6・・・・ゆで卵をやや硬く茹でた感じ
硬度7・・・・硬めの梅のような感覚
高度の低下はFSHの上昇やテストステロンの低下、精子生産の低下と係わりを持ちます。

 

  ◇ 睾丸の大きさ ◇ 

小睾丸・・・5ml  巨大睾丸・・・36mlを確認しております。

○正常日本人成人の睾丸容積は約13~16mlです。

10ml以下の陰嚢容積は何ら問題が生じていることが多いです。

  ◇ 睾丸の温度 ◇

 

陰嚢の温度は7ヶ所を非接触型体温計で計測して平均値を出します。
○35.5℃・・・これ以上では、病的環境の確認が必要
○34.5℃・・・陰嚢サイズや精索静脈瘤や停留睾丸などを考慮
○33.5℃・・・正常エリア
○32.5℃・・・これ以下は間脳障害が陰嚢・睾丸の温度センサーの障害

 

  ◇ 陰嚢引っ張り検査 ◇ 
 

陰のう容積や形状、陰嚢表皮の形状などからさまざまな陰嚢が確認できます。象のような陰嚢表皮、アトピー性皮膚炎禍、湯葉のように薄く透き通る表皮など様々です。

 

  ◇ 冷感、温感検査 ◇
 

○陰嚢の温感刺激検査、陰嚢の冷感刺激検査、暖かいものを陰嚢下部に接触させて温感と左右の睾丸に温感差が無いか確認する。冷感も同様ですが、冷感刺激を睾丸・陰嚢がリフトアップするか否かの確認

 

   ◇ 会話とリフトアップ ◇

 

 一般的な会話中に会話内容の強弱と本人の緊張の度合いがそのまま睾丸・陰嚢の上下運動を起こします。神経質な方に多いようです。

 

  ◇ 陰嚢下垂形態 ◇ 

 

立ったままで睾丸・陰嚢の下垂環境を調べるもので、ぶら~んと下垂しているものから若い女性のように固く盛り上がっているものまで千差万別ですが、下垂状態が強く、左右差があると精索静脈瘤がある可能性や逆に皮膚の盛り上がっていて固く締まったケースは停留睾丸やスモール睾丸が疑われます。

 

   ◇ 電流感応検査 

 

人体に影響のない有感電気を流し、その反応を診ます。左右差がある場合は、局部的な問題、脊椎関係、脳の問題がございます。電気に無反応の場合は、L4、L5の神経枝に鍼を打って電流を流して確認いたします。睾丸・陰嚢エリア外の疾患や機能障害も発見されることがございます。EDや性機能低下症や外科的疾患がある方に特に反応いたします。このことが男性不妊症と関連があれば、併行治療を行います。

 

  ◇ 睾丸・陰嚢引っ張り検査  

 

睾丸・睾丸を横や縦に引っ張ってその伸縮度を確認いたします。睾丸・陰嚢がぶらぶらしている方から引っ張り度なしの方もおります。これにより陰嚢内の環境を確認いたします。

 

   ◇ 睾丸の形状検査 ◇
 

 ○睾丸のサイズはorchidometerで計測いたしますが、形状は様々で、円形型、一般的ナス型、キュウリ型、ひょうたん型、落花生型など様々な形状ですが、形より中身の問題です。

 

  ◇ 停留睾丸 ◇ 

 

○睾丸の陰嚢内のどこあるかによる検査で、腹腔内に近い部分や、腹腔内にあると、睾丸の機能に問題を生じます。精液検査の内容により手術になることもございます。 日本ハリセンターでは、連携している大学病院での精査、処置をお願いしております。 

 

  ◇ 精索静脈瘤  ◇ 
 

 ○精索静脈瘤の度合いや体外受精、顕微受精を実施しても結果が得られなかった精索静脈瘤に関する対応や初めての触診検査で精索静脈瘤の疑いが発生した場合などは個人の環境を考えて適切に対応いたします。オペ等の場合は、連携している大学病院での精査、処置をお願いしております。

  

  ◇ 奇形、その他 ◇ 
 

 陰嚢奇形、睾丸片側摘出、尿道下裂、染色体関連などは、生殖機能的に妊娠可能であれば対応できますが、ホルモン濃度や精液検査で妊娠の可能性が低い場合は、連携している大学病院での処置をお願いしております。

 

  ◇ 病的環境の確認 ◇ 
  

泌尿器疾患をお持ちの場合は改善を計りましょう。

②勃起不全なども考えましょう。

③精液に問題がある場合・・・・・血精液症、膿精液症の改善を行いましょう。

④陰嚢・睾丸周囲のアトピー性皮膚炎なども改善に努力しましょう

⑤性病感染は完全に完治状態に致しましょう。 上記のような、泌尿器・陰嚢睾丸に係わる疾患には、細心の注意を計りながらの鍼治療を進めましょう。

 

  ◇ 睾丸の機能に関する確認 ◇
 

①下垂体からの指令系の異常の改善

②男性ホルモン分泌能力の改善

③精液検査の内容の改善

④精子濃度に関する改善

⑤精子の質に関する改善

 

   ◇ 陰嚢・睾丸の容積に関する確認 ◇

 

○睾丸や陰嚢形態により、精子の内容が間接的に影響を受けてます。○濃度の低下の方の処置法○睾丸陰嚢温度の高い方、精索静脈瘤などの方の対処法○睾丸の小さい方の対処法などを考えましょう。

 

  ◇ 手術の有無 ◇ 

 

急性睾丸炎、陰嚢水腫など大小の手術を行った履歴の確認

 

   ◇ 電流感応検査 

 

 微弱電流を陰嚢に接触させ、その電流の感応具合を確認するものです。

 

  ◇ 重要ポイント  
 10ml以下のサイズの睾丸、睾丸硬度、陰嚢中の睾丸の位置、停留睾丸、睾丸の下垂状態

 

 



  ワンポイントアドバイス  
ベストを尽くす・・・今だから。 今でないと。

 男性不妊症は、精液検査だけで検査をして終了する医療機関が圧倒的に多く、そのために、後々に不妊治療をあきらめてからや何年も妻側の治療を行った後に男性不妊が発覚する場合も少なくなく、貴重な人生の一時を失ってしまうことは誠残念です。特に日本では、"不妊症=女性"と言った男尊女卑の風習が日本全体に残っております。多くは、「男のわがまま」の世界です。

 WHO(世界保健機構)の発表では、男女の不妊原因割合は"5対5"とのことです。