男性不妊症の治療

            (精子の存在する方)


「子宝はり」の日本ハリセンターへようこそ


(3)  精子をつくる!!   精子製造に関する問題

         

私たちはこう考えます
男性不妊は睾丸と精子に着目が行きますが、間脳又は間脳高位部、視床下部下垂体エリアも精子製造、良質精子の改善などに深く係わります。
精子
  男性不妊治療の取り組み方
 

男性不妊治療において、その発生時期や原因が特定できれば精子製造に関して治療方法が考えられるようになります。漠然と男性不妊、無精子症として顕微受精や精巣生検(TESE)を行うのは少し抵抗がありませんか?。ここでは男性不妊、無精子症に取り組む前に考えなければならない精子の発生段階から考えて見ましょう。

 

 

子宝はり・・・・患者様へのメッセージ

  「子宝はり」で男性不妊を治すの?・・・・"うそ~" こんな言葉から始まる場合がほとんどです。鍼治療に対して不安・疑念の心を持ちながらご来院される方もたいへん多くいらっしゃいます。鍼治療と言うと医療から逸脱して「しょうがない!!鍼治療でも受けるか」が多いものと存じます。メインな医学的環境下での取り組みを持った施設が少ないからです。口は上手いが結果は残せない、神社仏閣の祈願にも似た安易な鍼治療がとてもとても多いのでございます。「子宝はり」は、そんな世界を一方的に無視して結果の残る鍼治療を行っておるつもり(?)です。
不妊症、無精子症、無月経症エリアでの鍼治療は結果を残すのにいろいろな工夫をしないと結果が導き出せません。
鍼治療は医学の中では特殊性の強い処置方法であり、結果もファジーな部分も多く残している医療と言えます。私たち日本ハリセンターでは、既成の東洋医学的思想体系とは別に科学的西洋医学において鍼治療を行い、結果と科学的位置づけを最優先に考えて行っている鍼治療です。簡単に言えば、理屈や理論も大切な医学を形作る大切なものですが、子宝はりでは先ず結果を残す事を優先して、得られた資料から結果を導き出す手段を構築する考え方で臨床に取り組んでおります。特殊性の強い処置方法であるが故に西洋医学下に於いて導き出される方程式も理論もプログラム化できないため一部の医師にとっては不可解な"一種のエゴイスト"が縦横無尽に活動しているようにおみえになるようです。「鍼=効かない」と言う簡単な言葉に帰結してしまうのがとて残念です。そんな世情にある鍼ですが、社会ルールに従って、男性不妊症を改善する「子宝はり」治療を行っております。
  科学的結果を求められる鍼治療
  日本ハリセンターの鍼治療は、男性不妊症でご通院いただく男性患者様の全体の約3割の方にご利用いただいております。精子環境を変えて妊娠できる精子造りを求められてご来院されるケースが多い様です。若年者や未婚の男性エリアでは、性機能と精子環境をあわせて環境改善を希望される方も多く、男性専科と男性不妊症の垣根の無い臨床に取り組んでおります。結婚をひかえた男性ですと、精液の確認と性機能の改善にお見えになるケースも多く、バイアグラなどを利用しても勃起できなく悩まれてい男性も多くいらっしゃいます。男性不妊症外来では、基本的には生殖医療下での不妊因子の改善が主体になります。
  男性不妊症エリアのはり治療
  結果を残すことが最大の目的ですが、非科学的な鍼治療ゆえできうる範囲で科学的検証を行いつつ臨床を行っております。不妊要因の形式としては・・・・・下記の様に大別されます。
①間脳-視床-下部下垂体系、フィードバック機構系の男性不妊症
②陰嚢・睾丸系の男性不妊症
③病的要因系の男性不妊症
④先天性・遺伝性・染色体遺伝子系の男性不妊症
 現在では、科学的血液検査などから下垂体や睾丸の内容が読み取れます。触診においては睾丸の環境や病的状態や経緯・歴史、現実の男性不妊症と睾丸・陰嚢の組成状態そしてどのような男性不妊症に属するものなのかが、科学的検査とは違う方向から睾丸の診断と処置計画が生まれます。ここが非科学的な鍼治療ゆえの特異治療因子かもしれません。その他、精子製造に関する阻害因子などにもしっかりとサポートする必要がございます。先天性の障害や染色体・遺伝子障害などは、しっかりと確認のうえ治療テーブルに上るものか否かを的確に判断することも必要な役割です。
  ①間脳-視床-下部下垂体系、フィードバック機構系の男性不妊症
  ◯LH-RHテスト
○若年者のED障害や遅漏などの射精障害が見られます。
○PRFが多い場合の高プロラクチン血症
○PIFが少ない場合の高プロラクチン血症
○投与薬物による高プロラクチン血症
○性機能低下による男性不妊症(EDを伴うタイプ)
○性機能低下による男性不妊症(EDを伴わないタイプ)
○性機能低下による男性不妊症(混合タイプタイプ)
○間脳機能低下による男性不妊症(自立神経系タイプ)
○下垂体機能低下による男性不妊症(LH高値の場合)
○下垂体機能低下による男性不妊症(FSH高値の場合)
○下垂体機能低下による男性不妊症(LH低値の場合)
○下垂体機能低下による男性不妊症(FSH低値の場合)
○下垂体機能低下による男性不妊症(LH>FSHの場合)
○成長ホルモン機能障害による男性不妊症
○その他
上記のほか中枢性障害による男性不妊症または、精子の異常を中心に改善
間脳-視床-下部下垂体系の男性不妊症は関係する部位によりそれぞれに違った不妊形態を示します。たとえばAと言う症状があればこの部位からかなと言う確認が出来ます。しかし、中枢性に属するものであるため、先天的に組み込まれたプログラムを持ったものもあり、簡単に治癒させると考えるのは早計で、しっかりと周囲との関連を考えて取り組まなければならないものばかりです。
  ②陰嚢・睾丸系の男性不妊症
  ○陰嚢の組成に関係する男性不妊症・・・・サイズ、温度、表皮の組成、精索静脈瘤など
○睾丸の組成に関係する男性不妊症・・・・サイズ、睾丸の左右の位置など
○逆行性射精・・・・・精液の回収が僅かしかできない
○低テストステロン症・・・・受精卵が分割していきにくい男性不妊症
○泌尿器・前立腺系からの影響を受けた男性不妊症
○停留性睾丸・・・・おなかの中や陰茎や陰嚢上位に睾丸が位置し精子に影響
○成長しきれない睾丸とその機能
  ③病的要因による男性不妊症
  ○外傷性の損傷や外傷性または病的片側睾丸摘出など
○放射線療法後遺症
○幼小児期疾患
○第二次性徴後の体の環境
○成人後の問題点
○性関連の疾病や機能低下など
○クローンや潰瘍性大腸炎、抗うつ剤などの投薬による副作用
○抗がん剤、結核治療などの後遺症
○性病感染によるもの
○ウイルス性感染症
○泌尿器、睾丸疾患によるもの
○性器奇形
  ④先天性・遺伝性・染色体遺伝子からの男性不妊症
  ○先天性・遺伝性のものとしては、糖尿病体質や高血圧体質など遺伝性の体質から、家族性として家系的に子供に恵まれにくい、遺伝的疾患等や先天的に組み込まれた精子の異常や内容異常など。
男性不妊症エリアにおいては、染色体検査を行わない場合がほとんどですが、当センターに来院される男性不妊症、無精子症の患者様の約5~10パーセントほどに染色体異常が確認されます。内容的には、無精子症エリアがほとんどです。男性における染色体異常には・・・
○クラインへルター症候群
○常染色体異常
○Y染色体一部欠損
○転座
※当センターでの染色体検査は近隣医療機関での依頼検査になり結果がわかるまで約3週間ほどかかります。
※染色体の結果によっては生殖医療下で結果が求められないケースもございます。
  異常精子について
  【科学的に確認できる異常】・・・・精液精査やクルーガーテストから
○奇形精子・・・大きさ、形、一部体部欠損、尾部欠損
○運動率の悪い精子
○直進しにくい精子
○精子の数が少ない
○動かない精子
○先体が脆弱な精子
○精子無力症がある場合
【科学的に確認できない異常】・・・教科書に無い臨床から得られた妊娠能力の低い精子情報
○停留睾丸の患者様や陰嚢の高位に睾丸をもった精子
○精索静脈瘤の患者様の精子
○小児期長きに渡り夜尿症だった方の精子
○甲状腺機能障害のある方の精子
〇体外受精の際、未受精や全核停止になる
○体外受精の際、受精卵の分割が停止する
○体外受精の際、分割速度が遅い
〇体外受精の際、桑実胚程度までしか進まない
〇体外受精の際、妊娠するも科学的妊娠や胎児の染色体異常に悩む
〇体外受精の際、胎盤形成前に稽留流産
○男性ホルモン(テストステロン)が異常に高い場合の精子
○男性ホルモン(テストステロン)が異常に低い場合の精子
○投薬中の薬の副作用による場合
○下垂体のホルモン機能に異常がある精子
※これらの精子は100%妊娠できないわけではありません。長きに渡り観察の結果表面上は普通でも、目に見えないリスクを背負った精子とお考え下さい。
  患者様へのメッセージ
 

○男性不妊症は、精子が減少しているか運動率が悪いか程度で判断されてしまいます。さまざまな男性不妊のケースがございます。簡単な精液検査の結果や男のプライドとか言うことで妻側は腹腔鏡まで実施しても夫は精液検査すら行っていない場合もございます。男性不妊の検査は安い経費で検査が出来ますので、疑問に思ったら一度お考え頂ければと思います。何度も人工授精や体外受精を実施しても結果の得られないご夫婦からこれから不妊治療を始めようと考えているご夫婦まで実情に合わせて取り組下さい。

 

上記の検査などから、男性不妊症や無精子症の緻密な診断がなされます。精度の高い診断が今後の男性不妊症治療に深い関わりをもち結果の残る医療につながる基礎になります

 




  ワンポイントアドバイス  
ベストを尽くす・・・今だから。 今でないと。

 男性不妊発表では、男女の不妊原因割合は"5対5"とのことです。