総合改善ハリ治療


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

         総合改善ハリ治療

   part(1) 着床最低条件と異常値の改善

   part(2) 生殖エリアの科学的確認と対応

   part(3) 婦人科障害と胚移植

   part(4) 免疫因子と非着床、流産、不育対策

      part(5) 「間脳-下垂体」上位中枢域の稼働

   part(6) 一般疾患と着床障害

   part(7) 非着床因子の改善

   part(8) 卵巣・卵子と胚移植の関連と対策

   part(9) 体外受精方式と胚移植

   part(10) その他

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

胚移植 総合改善ハリ治療

 

   part(7) 非着床因子の改善

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  体外受精において、採卵と胚移植は重要な作業になります。その胚移植において受精卵を移植すれば簡単に結果が得られると思いがちですが、一人一人複雑な体質、疾病、環境などから一回で着床・陽性反応が得られるかといえばそうではありません。複雑な様相を抱えての胚移植です。少しでも早く妊娠するために、様々な難問を改善して妊娠を勝ち取りましょう。  

「子宝はり」の日本ハリセンターへようこそ


  ◇ 残卵障害 ◇
  前の生理周期で排卵せずに遅延生育していた卵子が生理後に排卵する障害です。前生理周期の卵子の為、劣化が激しく受精卵をつくるに値するものではありません。このような、卵子によって新しく育つはずの卵子が阻害されてしまい妊娠が出来ない状態になってしまいます。ほとんどの場合、E2値が100pg/ml以上になっております。このような状態にならないような改善を行いましょう。
 

◇ (多嚢胞性卵巣)と下垂体対策 ◇

  前の生理周期で排卵せずに遅延生育していた卵子が生理後に排卵する障害です。前生理周期の卵子の為、劣化が激しく受精卵をつくるに値するものではありません。このような、卵子によって新しく育つはずの卵子が阻害されてしまい妊娠が出来ない状態になってしまいます。ほとんどの場合、E2値が100pg/ml以上になっております。このような状態にならないような改善を行いましょう。
  ◇ 血液の比重が低い ◇
  一般的に、血液の濃さは赤血球の数に関係があります。
赤血球の数が多く、赤血球の中のヘモグロビン量が多い人ほど、血液比重は高くなり、逆に赤血球の数が少なく、赤血球の中のヘモグロビン量が少ない人の血液ほど血液比重は低くなります。女性は男性より赤血球数の数が少なく生理などの影響もあって低めです。日本人の血液比重の標準範囲は、男性では1.052~1.060、女性では1.049~1.056、ヘモグロビン量の標準範囲は、男性では13.3~17.4g/dL。女性では11.2~14.9g/dLとなっています。また、血液比重、ヘモグロビン量は、体調や日時により若干の変動があります。
  ◇ 内分泌障害 ◇
  さまざまな内分泌障害がございます。病気が特定されておりましたらば、関連疾病について対応させていただきます。ここに書ききれないほど多くあり、症状や治療法や不妊との因果関係なと詳しく対応させていただいております。
  ◇ 高度ストレス ◇
  外的原因でストレスを感じた場合は、さまざまな対策を考えて協力を得る手段などで改善が望めますが、内的因子、特に本人の性格や精神神経系の問題で発生しているものであれば医療処置が必要になります。改善が図られてから不妊治療を開始した方が良いかと思います。強いストレスを抱えながらの受診は不妊の改善にも問題になります。
  ◇  無排卵 ◇
  この不妊エリアの改善法はいくつかございますので、その方の状態を確認した上で治療が開始されます。(三例記載いたします)
○無月経症の軽度な方の処置と同様なカウフマン療法とはり治療をベースにした治療法。
○上記が重度の場合は体外受精を組み込みます。
○鍼治療のみで、この方の能力を最大限に引き上げて、自然な黄体と卵巣機能を改善し生理周期の安定をはかり妊娠を求める方法
  ◇ 透明帯 ◇
  外受精能を持った精子が卵子に近づくと、精子の先体からモノクロール抗体(酵素)がでて透明帯に近づき通過いたします。そして、二次卵母細胞の細胞膜に併行に接する事により受精が始まります。この透明帯の諸問題によりさまざまな不妊状態が発生いたします。
  ◇ 夫を精査したい ◇
  ここまで98項目にわたりコメントさせていただきましたが、精子の関係がいくつかコメントされていたと思いますが、生殖医療を行う上では、夫を 粗末 に扱うわけには行きませんので、ご理解とご協力をお願いいたします。
  ◇ 生理期間が短い ◇
  生理周期は平均的には27~30日程度と思われますが、短い周期では20日間程度の方もいらっしゃいます。短い周期の場合は、低温期が短い場合と高温期が短い場合がございます。更年期が入ってきた場合、黄体能力の低下、前週期の卵子の残卵障害、低温期LHサージ時期が早い場合などいくつかの要素の場合や生理的に短い方もおりますが、ホルモンバランスや機能低下などをお考え下さい。
  ◇ 体外受精依存症 ◇
  体外受精や顕微受精を10回、20回、30回と毎周期のように実施している方もおります。体外受精神話ではありませんが、今の状態を続けていないと不安と取り残された失望感を味わいたくなく続けております。もちろん挙児希望のお気持ちを持ちながらですが。鍼治療を行う上で、妊娠可能な環境まで改善してもこのような環境をお持ちの方はなかなか説得が出来ず困る場合もございます。
  ◇ マシンガントーク ◇
  機関銃の様な他を圧倒する様な言葉の連続で、冷静に、順序立ててという環境が無く、まくし立てるようで、突然の台風に巻き込まれた会話しか出来ない方がおります。日本ハリセンターは、長いだけで内容の浅い臨床下でも、この人たちの結末を何度も見ております。複合的なご判断ですが、この人たちの診察は日本ハリセンターでは完治しにくい不妊症としてお受けいたしておりません。偶然に来院された場合は、他の医療機関での診療を薦めさせていただいております。
 

◇ 基礎体温が"変" ◇

  基礎体温表は、毎日の臨床で欠かす事のできない記録資料です。ひとそれぞれの違った形のグラフからそのヒトなりの素顔が映っております。さまざまなグラフの形からそれぞれの患者様の治療方法を学ばせていただいております。異常に気づく事も、妊娠に気づく事も、困った場面に気づく事もこの基礎体温とともに歩んでまいりました。そして、これからも。
  ◇ 夫婦間因子 ◇
  HLAはヒトの主要組織適合性複合体(MHC; Major Histocompatibility Complex)です。ヒトMHCは第6染色体短腕の3,400キロベース(340万の塩基対)におよぶ長大な領域に展開されていて、多数の良く似た相同遺伝子が点在し、遺伝子重複という進化の歴史の証拠を残しています。HLAは基本的には「自他認識」のマーカー分子として機能していて、他人どうしの移植をすると拒絶反応が起こるもとになり、組織適合性抗原と呼ばれています。こ夫婦間で類似遺伝子を持ちますと流産などになりやすくなります。そのため、リンパ移殖が行われます。これは、全ての大学等が同意しておりません。賛否両論ございます。
  ◇ substance-p ◇
  ○サブスタンスP・・・・神経伝達物質、肥満細胞と白血球の活性化、血管透過性の亢進、平滑筋の収縮などの生理活性。分布は視床下部、膀胱、腸管。アレルギー性疾患、潰瘍性大腸炎に関与
○ニューロキニンA・・・膀胱、大腸、胃、副腎にレセプター
○ニューロキニンB・・・大脳皮質、視床下部、小脳にレセプター
脳と体の連絡線のはなし
  ◇ 子宮内膜の受精能と受精卵 ◇
  子宮内膜の受精能は着床率を決める因子の一つです。高齢者にドナーの受精卵を移殖した場合、自分の受精卵を移植した場合より高い妊娠率が得られます。このことから、年令による妊娠率の低下は、子宮内膜の受精能ではなく受精卵の質にあると推定されます。このことから着床にも受精卵が関わっている事と良質受精卵の改善が着床-妊娠に欠かせない条件の一つです。
  ◇冷え性、しもやけ、皸(あかぎれ◇
  「冷感三姉妹」?とでも言いましょうか、女性の多くが悩む症状です。暖房設備
、水仕事も以前より快適環境になってまいりましたが、三症状を示す女性は多いものです。ホルモン異常が認められない場合では、このような症状があっても不妊エリア外のようです。三症状に「顔がほてって手足が冷たい」(上気)が加わると危険です。「頭寒足熱」を心がけましょう。
  ◇ 低体重児での出産 ◇
  低体重で生まれたのち、成長が他の子供達と変わらぬ成長をとげ、第2次性徴でのおくれがなければ良いのですが、体重、運動、能力、健康などに問題がございますと成人後の生殖機能にも、低下症や不全状態などが発生いたします。表面上は健康そうでも、何らかのトラブルがあるかもしれません。
細部のカウンセリングを必要とします。
  ◇ 受精卵の妊娠率 ◇
  月経周期のある一般的な女性と卵巣機能低下症や生理不順などのある女性に、同じ条件で移殖した場合は卵巣機能低下症や生理不順などのある女性のほうが、はるかに高い妊娠率が得られます。一般的な女性の場合は、卵巣ホルモンの副作用で発生した子宮内膜因子が存在する原因とゴナドトロピン性腺刺激ホルモンが高いため子宮内膜のLHレセプターが刺激される原因が推測されます。
  ◇排卵前のホルモン数値と移植時のP4値◇
  良質な卵子が成長して、排卵が向かえられているかどうかの確認検査です。この排卵期には、目で見る検査には卵胞液の大きさ、子宮内膜の厚みがございます。
ホルモン検査では、LH、E2値の確認により、排卵時期と卵子の数(概数)や卵子の成熟度が確認できます。正常エリアであれば良いのですが、問題があれば改善をはかりましょう。胚移植時の検査はP4が中心になります。
  ◇ 子宮血流 ◇
  子宮組織の維持の為、子宮血流循環がございます。子宮の受精能と子宮の血流には因果関係がございます。妊娠された患者様のインデックス値は低く、約50%以下のインデックス値は妊娠率が高く、50%を越える高値群には、妊娠者はいなかったそうです。着床に関してこの子宮血流が何らかの関連がありそうです。日本ハリセンターでは、以前よりこの子宮血流に関しては、鍼治療と超音波治療装置の併用で特定の患者さまに治療を行っております。
  ◇ 強い肩こりや頭痛障害
  女性の3大症状は、肩こり、便秘、冷え性と言われます。
肩こりは運動器系疾患のほか、さまざまな内因性の疾患の症状としても現れます。頭痛も同様です。
女性不妊とのかかわりについては、直接的に影響やダメージを受ける場所はありませんが、強い肩こり頭痛は場合によってはフィードバック機構下の何らかのシグナルとも思いますので、不定愁訴、生理期愁訴、PMS等と同様に確認作業が必要とおもいます。
 

◇ 双角子宮や奇形 ◇

  このような疾患の取り扱いについては、大学関係でのARTで何回トライしても結果が思わしくない場合が多く、奇形の内容については、医療機関で把握済みが多く、鍼治療としての役割は着床~妊娠約14週までのエリアの仕事になります。さまざまなかんきょうの奇形でも妊娠10週程度に必ずと言っていいほど問題が発生し、それが通過できるかどうかと着床の問題です。奇形は大学エリアでご確認下さい。
  ◇過敏性大腸症候群  ◇
  腸の病気で、会社に出社する!!と思っただけで下痢をおこすストレスなどに起因する心因性の疾患です。長期間この様な状態が続きますと、体重減少や冷え性、ホルモンバランスに異変を生じます。心のケアーと自律神経のバランスを考えた治療も大切です。不妊症患者様の中でも多く見うけられる症状です。
  ◇ 卵巣疾患 ◇
  妊娠に関しては、最な重要な機関ですが、卵巣疾患の罹患は、生殖医療を続けるうえでとても重要です。病気の種類や症状などを考えて、可能な限り対応してまいります。
器質的疾患については病院での対応を機能的な疾患についてははり治療での改善も可能です。
  ◇ 過食、拒食症 ◇
  心因性こころの病と言われます。過食も拒食も同じで、基礎体温の持異変化やエストラジオール等の濃度異常はある場合もございますが、一般的には、妊娠以後の着床→流産のケースが多く見うけられますので妊娠なさってからも安心はできません。
  ◇ 痩せないからだ!! ◇
  中枢性の問題が1点ございます。一般的な肥満では問題ありません。
先天性遺伝的要素を含む、肥満体質にはエストロゲン生産やLH、FSH等のゴナドトロピン性腺刺激ホルモンのバランス挙児に恵まれにくい体質があります。これは、生理周期はあっても染色体の検査も必要となります。
  ◇ β-hcg値=0.0 ◇
  すこし前に妊娠され流産になってしまったり、一定期間にわたり漢方薬の投与などございますと、このβ-hcg値が0.0にリセットされません。このリセットがありませんと次に妊娠を考える事ができませんので、この検査も重要な検査の1つになります。
  ◇ 高温期が低い ◇
  基礎体温表で高温期(黄体期)が低いのは、黄体能力に起因するところが大きく、一定の値までキープしたいものですが、高温期に関しては着床との関係もあり充分なホルモン濃度をキープしていないと、妊娠が求められなくなります。
  ◇ HMGと障害 ◇
  ・卵巣過敏症候群
・一過性無月経
・卵巣機能低下症
・生理不順
・不正出血がつづく
・過剰刺激による着床不全
  ◇ サルコイドーシス、川崎病 ◇
  この病気に罹患した場合、一部の方に生殖能力に影響がみられます。
サルコイドーシスでは卵子や着床に川崎病では、無月経無精子症まで影響が及んでおります。男性では精子細胞まででそれ以下にまでの影響は確認しておりません
  ◇ 移植できない受精卵 ◇
  女性側の卵子について考えますと、目で見て(顕微鏡下)異変が確認できる、変性卵、未成熟卵とは別に採血によって判断される場合もございます。
FSH高値の時の卵子、E2値が低い時の卵子、抗核抗体価や抗TPO価か高い時の卵子などは、受精卵になっても着床がむずかしくなります。体外施設の能力の問題ではなく、患者様個人の問題によるものです。ここを改善しなければ、次に進めません。      
 

◇ 抗ミューラー管抗体価 ◇

  抗ミューラー管ホルモン(anti-Mullerian hormone、AMH)検査は、無月経症や生理不順、多のう胞性卵胞等の時に検査依頼いたします。無月経症や生理不順の方は卵巣年令の特定と治療の可能性についての検討になります。
  ◇ カウフマン療法とはり治療 ◇
  無月経の方は人工的に生理をつくり、更年期障害や骨粗しょう症の防止に役立てたり、生理周期のある方は、つかれた卵巣に休暇を与える時間の設定です。
日本ハリセンターでは、無月経症で妊娠できない方の治療手段としてカウフマンとはり治療の組合せで、無月経のまま妊娠させる治療法を、体外受精施設と協同でとり組んでおります。
  ◇ 受精能と受精能力 ◇
  精子が頚管粘液や子宮腔や卵管分泌物に触れ精子にコートしてある糖蛋白や脂質が剥離してはじめて受精能力がをもちます。射精後48~72時間受精する能力維持します。卵子は排卵後24時間受精能力を維持します。 
良質卵子にしてスムーズな受精を!!
  ◇ 抗核抗体価 ◇
  抗核抗体は血液中に存在し、細胞核に含まれるさまざまな成分に対する自己免疫反応の結果として生じた抗体で、この検査は膠原病や甲状腺のときに必ず行われます。抗核抗体陽性というのは、細胞核中のなんらかの成分に対する抗体が存在するということで、たくさん存在すれば抗体価が高くなり、少なければ低くなります。そして、この抗体価が40倍以上であると、抗核抗体陽性と判定することが多いようです。大切な免疫環境
  ◇ シェーグレンと流産、妊娠 ◇
  シェーグレン症候群の原因は現在のところ不明ですが、免疫異常(自己免疫)がかかわると言われています。実際、リウマトイド(リウマチ)因子や抗核抗体などの自己抗体がシェーグレン症候群の多くの患者にみられるようです。この他、現在考えられている主なものは、遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、更に女性ホルモンの要因が考えられています。密接なつながり
  ◇ 甲状腺機能障害と不妊症 ◇
 

女性不妊に関するものは、下記のものです。

〇自己免疫疾患

○卵子の質の低下
○受精卵の分割や胚盤胞まで行きにくい
○着床障害
○抗核抗体価が高い

〇流産の危険性が高い
○(男)無力症の精子、ちっちゃな精子
○(男)受精卵の分割停止など

  ◇ 妙に高いCA125 19-9 ◇
  念のため腫瘍マーカーの検査が必要です。子宮腺筋症、内膜症、卵巣膿腫、子宮頸部ガンなどの検査と生殖器系とは限りませんので、生殖器以外についても精査が必要です。時にこのCA125 19-9がやや高値です着床障害が現れることもございます。
  ◇ 変性卵 ◇
  体外受精や顕微受精の際に、採卵した卵子を確認して、その形状が正常でなければ受精卵をつくることなく処分されます。病的因子や機能性因子からこの変性卵が発生いたします。また、加齢による変性卵もございます。体外受精できない卵子は体外受精施設では改善の方法が無く、何回も採卵を繰り返して良質卵を探す方法です。日本ハリセンターでは、母親の卵子に由来する部分も多く存在するのではないかと考え鍼治療を行っております。
  ◇ 排卵期の不正出血 ◇
  二つ問題がございます。
○子宮頸部ガンのサインとしての出血です。これは、毎周期同程度の出血が繰り返されますのですぐに検診の依頼を致します。
○ホルモンバランスの異常からくる、排卵に伴う出血です。この時期の出血は万が一の事を考えてガン検診が必要です。排卵に伴う「排卵期出血」だけでなく、ある程度、恒常的にびまん性の微量出血もあり、こちらの方が着床の妨げになることもございます。
  ◇ 生理前の出血 ◇
  生理前の出血には、生理数日前に出血して数日後本格的な生理になるタイプと生理数日前に出血してから量は少なくおしるし程度ですが生理になるまで毎日続く場合がございます。双方ともに、加齢者や更年期前、黄体機能の低下時、無月経症からの回復時時に現れやすいです。病的問題はないのですが、妊娠維持に少し影響を及ぼしそうです。
 

◇ 内膜症とFSHの管理 ◇

  内膜症を抱えておりますと、その大きさにもよりますが少なからず下垂体にまで影響が伝わり、FSH値が二桁台でそれ以下に下がらず妊娠しにくくなります。この環境下での打開策は、相関関係にあるE2のバランスを整えて改善を計る鍼治療が有効になります。FSH値は高くても、妊娠できるエリアになります。内膜症合併者は特にHMGなどの投与で環境がより悪化が考えられますので低刺激での対応をお考えください。
  ◇ 慢性的な下痢 ◇
  理由は様々ですが、体質やタイプとして考えて見ますと、体重が少なく、背が高めで、腹部に力が無く、青白い顔つきで、貧血気味の方に見られる下痢の症状です。膀胱炎にかかりやすいタイプの人とこの慢性の下痢タイプの方は骨盤周囲の臓器の為少なからず不妊に影響を与えております。体質的な改善を考えましょう。
  ◇ 高温期が短い ◇
  黄体機能不全の著明な症状で妊娠維持能力やP4などの着床ホルモンと維持能力の微妙な関係からこのような状態が生まれます。卵胞チェックやEMが良好でも、この黄体期間が短いと低温期の卵子の発育にも影響が現れます。機能障害の一つですので、しっかりと高温期の機能維持の改善をはかりましょう。
  ◇ 高温期が高すぎる ◇
 

①一番の要因は経口誘発剤の影響、副作用と考えます。

②正常な肝機能なのに肝機能の異常値が出る場合

③肝機能数値によってはP4値(高温六日目)が3~6前後以上上昇しない。

  ◇ 初潮が遅かった ◇
  第二次性徴は先天的に組み込まれた遺伝子のプログラムで、時期を見て第二次性徴のビッグバンがプログラムどおりに始まります。第一次性徴から小児期に何らかの事故や疾病や生育環境、後天的に獲得した体質などが絡み合い、初潮の時期に変異が出てまいります。この初潮の遅れは、成人後の生殖環境にも大きく関与してまいります
  ◇ 性交痛 ◇
 

①奇形や外傷性疾患、痔疾患を除き現れる性交痛は、ダグラス窩の器質的異状によるもので、この部位に子宮内膜症が発生している症状と思われます。

②膣組織の機能的、器質的問題から発生する痛み

③性機能低下により発生した、陰茎を挿入できないまたは挿入しても痛みを発生するメンタル性の痛みです。

  ◇ 着床できない受精卵 ◇
  着床を拒否されるポイントとしては、子宮内部の病変(ポリープ、筋腫など)、免疫障害、着床能力(黄体ホルモン)P4、ペプチド-ホルモンバランス、受精卵の問題、血色素などとともに、着床遺伝子やその他の神経伝達物質、ペプチド類の関与が言われ、間脳-視床下部とともに不妊症エリアに於いては現在でも不明な点が多い分野です。体外で何度も非着床の場合は、これらの環境も考慮して鍼治療の併用もお考えください。
  ◇ 卵管水腫 ◇
  クラミジア感染症の特徴的な合併症の一つです。これらの症状は卵管部分の障害が進んでいることを示唆した症状で自然妊娠に警告を与えるとともに、挙児希望の際、自然妊娠以外の選択も必要になるかもしれません。クラミジアとは別に、腹腔鏡や生殖器の手術後の癒着などから発生する卵管水腫もございます。鑑別が必要です。
  ◇ 抗精子抗体 ◇
  ヒューナーテストで精子がいない、精子の死骸もないほどの時は、この抗精子抗体価の検査が必要です。陽性反応の場合は、自然妊娠は不可能になります。体外受精や顕微受精による治療で挙児が求められますが、この抗精子抗体価陽性患者さまの多くは、卵子の劣化状態も併行して存在する場合もありますので、この劣化卵子の処置も重要です。
  ◇ 着床遺伝子 ◇
  着床に関するさまざまな不妊原因を取り上げておりますが、その一つに、この着床遺伝子の問題がございます。これは、夫由来の常染色体が関与しております。胎盤形成に関しても夫由来の遺伝子が働きます。流産、分割停止、分割速度の低下や胚盤胞の時の胚のランク付けに使う記号の(例)AAクラスやBCクラスと言う右側の英文字にも注意をしてください。受精卵は妻のものではありません。
 

◇ 未成熟卵 ◇

  卵胞期に卵子は発育していくわけですが、成熟卵になって排卵されますが、一定期間内にこの作業が出来なかったり、成熟できないままですと、未成熟卵として処分されてしまいます。これは、体外受精や顕微受精時に判る事で、自然妊娠エリアでは確認できません。成熟卵に改善しないと、何度体外受精を実施しても結論は同じです。体外施設ではM-1(未成熟卵)をM-2(成熟卵)に培養してから胚移植ができます。
  ◇ 子宮発育不全 ◇
  子宮の機能やその働きなどが低下している状態には、妊娠を求めなければ、何ら支障は無いのですが、挙児希望のエリアでは、子宮は果すべき仕事がたくさんございます。そのひとつひとつの役割を充分に果しましょう。不可能であれば改善が必要です。子宮発育不全では、日常さまざまな愁訴が現れる人と全く判らない人もいらっしゃいます。婦人科では治療いたしません。
  ◇ 潰瘍性大腸炎、クローン病 ◇
  潰瘍性大腸炎、クローン病は腸の病気で不妊症とは全く因果関係はありませんが、自己免疫疾患ですので胚移植ー着床に関しては、重大な関係が存在いたします。また、これらの疾病の改善薬によって、ハードな不妊に導かれてしまいます。投薬障害の中でも種類や体質によって症状もさまざまです。男性罹患者では(例)S薬投与では、無精子症、無月経症エリアまで、精子数14000万/mlで100%奇形精子も確認されています。薬品の進歩とともに改善が進んでおります。
  ◇ 受精卵分割スピードと分割停止 ◇
  体外受精や顕微受精では、体の外で卵子と精子の受精→分割を確認しながら進めます。その中で、受精卵の分割速度が遅かったり、途中で分割が停止してしまう事もございます。前述のようにこれらは、由来さきをしっかり見定めて改善をはからないと何回体外受精を実施しても中途半端で同じ結果だと思います。
  ◇ 高プロラクチン ◇
  プロラクチンは間脳中枢から支配を受けて、PRF(プロラクチン促進因子)、PIF(プロラクチン抑制因子)が拮抗的に働き体をコントロールしております。プロラクチンの異常は中枢性なのか、下垂体性なのか、薬物投与の副作用なのがその理由のポジションから治療方法が違ってきます。婦人科では、カバサール、テルロン、パーロデルなどの脳腫瘍治療薬の投与が行われます。
  ◇ 貧血症と着床障害 ◇
  不妊症とは全く関係なさそうな関係に見えますが、この問題は直接ダイレクトな不妊原因になります。鉄欠乏性貧血 血色素の低下は妊娠末期に母体がこの病状により心不全を起こしやすくなるため、自然の摂理で着床を阻害するプログラムが組まれております。大切な検査です。必ず行ってください
   低体温症(非病的) ◇
  日本ハリセンターでは、2週間にわたり平熱の検査を実施しております。基礎体温が低くても良好に働いている方もいれば、記帳できない程低温の方もおります。平熱が36.5℃にキープできていれば問題ないのですが、35℃台だった場合はLH.FSH.E2が正常でも同一の対応はできず別のプログラムでのはり治療になります。
  ◇ 生理不順と不妊対策 ◇
  生理不順のほとんどは、低温期が長く、ホルモン検査を実施しても排卵までに時間がかかっている様です。卵巣機能低下のみならず排卵卵子にも影響が考えられ、妊娠阻害の原因にもなります。
又、ホルモン濃度の低下などは、黄体化未破裂卵胞症候群(LUF)などもひきおこすこともございます。
  ◇ 着床と黄体ホルモン値 ◇
  着床に関与するホルモンは特定できない程、多くのペプチドホルモンがかかわっております。LH..E2.P4がその主たる役割をもって黄体管理、着床、妊娠維持にあたっております。これらのホルモンには着床や妊娠維持の為の正常値のガイドラインがあり、これをキープできないと環境の維持ができません。
はり治療ではこの基準値の為のはり治療を行っております。
  ◇ 腎と腎 ◇
  西洋医学では腎臓(じんぞう、kidney)は、泌尿器系の器官の一つ。 「肝腎」の言葉の通り、非常に重要な臓器の一つで、血液から老廃物や余分な水分の濾過及び排出(尿)、体液の恒常性の維持を主な役割とする。
東洋医学では腎、副腎、生殖器を指すようです。いくつかの不妊疾患や不妊症治療に当たっては、この腎経が重要なキーポイントとなり治療がすすめられる場合がございます。腎虚(腎が弱そうな人)の人頑張ろう!!
 

◇ 誘発剤の副作用と対応 ◇

 

経口誘発剤と注射によるものとがございます。これらには、薬の種類によって副作用も様々です。

〇性欲の完全消失

○子宮内膜が薄くなる 

○頸管粘液量の低下
○E2が上昇しない           

○卵巣過敏症候群
○PRL(プロラクチン)値が高くなる 

○卵巣機能低下症
○一過性無月経            

○早発閉経状態

  ◇ 子宮筋腫と着床問題 ◇
  子宮の平滑筋と結合織線維の異常増殖によって結節をつくる良性腫瘍(しゅよう)で、婦人科領域における腫瘍中もっとも多い。単発性と多発性の場合があるが、普通は多発性で1~30個の結節を形成する。個々の大きさはアズキ大から成人頭大にもなる。平滑筋の多い子宮体部筋腫が全体の90%を占める。部位や大きさなどで着床に関して問題になります。
  ◇ 小児期発育障害 ◇
  赤ちゃんは、生まれてから、体の発達、こころの発達、臓器の発達、運動能力の発達、五感の発達、知能の発達など、年齢とともに全てのものが生育していきますが、時には、一部の発達が遅れる場合も出てまいります。しかし、気づかないでそのまま成人してしまう事もございます。そのような見えないハンデが、不妊治療に於いて確認される場合もございます。しっかりと、問診事項に取り組んでください
  ◇ 膀胱炎にかかりやすい ◇
  膀胱炎は基本的には、菌による感染症ですが、特に大腸菌による場合が多く、残尿感や痛みなどの症状を呈くます。体質的に冷え性、低血圧症、下腹部がいつもつめたい方などは慢性的に膀胱炎をくりかえす事があり、妊娠にも影響がある場合もございます。
  ◇ 遅延排卵 ◇
  通常、生理の開始日から14日目頃に排卵が起こることが多いのですが。卵巣機能や卵子の発育やLHの問題、ホルモンの分泌異常などにより、通常より排卵が遅い状態を「遅延排卵」という。排卵が遅れるので、その分生理も遅れます。基本的には、卵子の失の低下を招くためやや妊娠確率が低下するものと思われます。
  ◇ フューナーテストと対策 ◇
  前夜か当日朝にタイミングをはかったあとに行われる精子と頚管粘液の相互反応を診断する指標です。
一視野で・・・運動精子が8匹以上・・・・良好(正常)
一視野で・・・運動精子が1~7匹・・・・・不確定
一視野で・・・運動精子が0匹・・・・・・・・異常
※悪い場合は、頚管粘液検査と抗精子抗体検査が必要 妻側の問題と夫側の問題かの確認の精査も必要になります。
  ◇ 多精子症の改善 ◇
  卵子に出会った1匹の精子は精子の頭部が卵子の透明帯という膜を通過すると瞬時に透明帯の変化が起きて、他の精子の侵入を妨げます。進入できた精子は、二次卵母細胞の細胞膜に水平に進入する事で受精が始まります。1匹しか入れない透明帯の異変で複数の精子が侵入する事を多精子症といい、異常受精のため、生命体にはなれません。卵子の改善が必要です。
  ◇ LHサージ ◇
  LHサージとは、排卵直前に黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌されることです。多少個人差がありますがLHサージがあってから24~36時間後に排卵が起こります。卵巣内の卵胞は成熟してくると、自らエストロゲンを分泌するようになります。そしてこの多量に分泌されたエストロゲンによって、脳下垂体が刺激されてLHの放出を促すのです。
  ◇ 第二次性徴と発育の低下 ◇
  思春期に視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンの増加が生じ、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンが分泌され、これによって男性では精巣が発育し、女性では卵巣が発育し、それぞれ精巣からはテストステロンやアンドロゲンが、卵巣からはエストロゲンが分泌されて生じてきます。分泌環境の変化で性の成長に影響が考えられます
  ◇ OHSS(卵巣過敏症候群) ◇
  西洋体外受精時の排卵誘発剤の投与により、卵巣が腫れてしまい腹水、腹部膨満などの症状でつらい体外受精の体験になってしまいます。もちろん着床能力も低下して妊娠にも影響いたします。このOHSSは上記のPCOと深い関係があります。このような卵巣反応がある方は、誘発剤の使用を控えて、自然に近い状態での取り組みや鍼治療での良質卵子の改善もお考え下さい。
 

◇ 激痛生理と卵巣&子宮 ◇

  激痛生理の患者さまは、不妊こエリアの患者さまだけでなく10代の女性も多く来院しております。投薬しても痛みが止まらなかったり、登校や就業が貧血で寝込んでしまうような強い症状の為できずお困りです。鍼治療では、子宮の内膜、子宮の発育、卵巣機能の改善をはかり苦しまない生理期間をつくっております。
※治療にあたって子宮内膜症の確認も大切です。
  ◇ 小児夜尿症 ◇
  普通幼児期2~3才までには、オムツから開放されますが、小学生になっても夜間に尿意が無く放尿してしまう状態を小児夜尿症と言います。男女を問わず中枢性の機能低下症の一症状で、不妊治療を行う上で、何ら病変が不明で、機能性障害による不妊症でかたずけられてしまいます。小児の頃の症状が大人になっても影響されるケースです。
  ◇ 自律神経と性中枢 ◇
  間脳-視床下部には、自律神経の中枢、性中枢、温熱中枢など生命の恒常性を維持するのに大切な中枢組織が集まっております。何らかの刺激で自律神経が壊され交感神経と副交感神経のリズミカルな拮抗作用が失われてしまい、さまざまな症状を示します。性中枢は、自律神経の中枢の隣りにある為、正常な妊娠能力があってもそれが破壊される事もございます。
  ◇クロミッドで低温期が高くなるタイプ◇
  クロミッドは卵子を育てる誘発剤ですが、経口投与により卵子の成長を助け妊娠しやすい環境に持っていく役割を果す薬です。卵子の成長の援助とは裏腹に、頚管粘液量の低下、プロラクチン値の上昇、子宮内膜が薄くなるなどの副作用も兼在しております。人によっては、良い薬ではあるものの悪い薬でもあります。体質を考えた処方も大切です。
  ◇ 染色体とdel障害 ◇
  問題になるのはBIOPSY-ICSIや劣化精子による顕微受精などで、男性不妊が絡む顕微受精下では、常に染色体の異常、特に数の異常や一部欠失、遺伝子障害などこれらの事が流産した胎児から多く見られます。不安定な生殖医療の問題点ですが、良質な精子や卵子を作りルールに定めた範囲で安全な対応が必要なようです。挙児希望!! が挙児希望?になりかねません
  ◇ 不育・流産の検査と対応 ◇
 

下記の検査を行いながら、適切な対応と妊婦の黄体機能管理をあわせて行います。
○抗カルジオリピン抗体Ig-G     

○カルジオリピン抗体Ig-A
○PA結合蛋白依存性Ig-G      

○PA結合蛋白非依存性Ig-G
○PA結合蛋白依存性Ig-A      

○PA結合蛋白非依存性Ig-A
○抗フォスファチジルセイン抗体Ig-G  

○PT
○抗フォスファチジルセイン抗体Ig-A  

○凝固因子 ⅩⅡ
○NK活性               

○プロテインC活性
○プロテインS活性           

○ループスAC(ACTT)
○抗カルジオリピンβ2-GP1抗体     

○細胞性免疫
○フォスファチジルセインエタノールアミン

○LAC

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 炒豆(いりまめ)に花が咲く」?・・・学問の積み重ねしかない 

●ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●