男性不妊症の治療

            (精子の存在する方)


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男性不妊症トラブルポイント101~110

 男性不妊には様々な原因がございます。現状の不妊状況と比較しつつ、多くの不妊情報の中から的確な診断の一助になればと考えます。 "精子が少ない"ことがイコール男性不妊と考えがちですが男性不妊症には色々な内容の違った男性不妊がございます。これらの情報があなたの男性不妊症の改善に繋がればと考えます。
  染男性不妊症トラブルポイント101~110  
101  病院により異なる精液データ 
  男性の精液検査は、同一病院で数日間の間に2回実施しても、ほぼ同じケースは少なく、その日のホルモン的コンデションより左右されます。A病院では1000万/mlに対してB病院では1億匹/mlもの落差がある場合を除き同じようなデータが出たならば、容認いたしましょう。
 102  精液検査のみの男性不妊診断 
   婦人科や病院では、男性不妊に関して精液検査以外のものを実施することがなく、その時の数値が基本的環境と考えてしまわれます。VCや停留睾丸や尿道下裂などは触診検査から初めてわかる事ですが、精子検査が正常ならその方は健常者扱いになります。これが決定的な不妊原因としたならば何度体外受精や顕微受精を実施しても変化は起こらない。
 103 精子の微細環境と病院(泌尿器科)
   数十年にわたり、東京都内の病院に、約90症例(精索静脈瘤患者様)の方の男性不妊検査を依頼しておりました。依頼目的を明かさず(CASAシステムによる精子の動き、品質、スピード感、精子の分類法を知りたいため)精索静脈瘤患者様の微細環境の把握目的の為、依頼いたしました。精索静脈瘤患者様ということに一回も気付くことなく終了しました。hamiltonのcasaシステムから、VCの手術適応者や自然妊娠可能者などの分析ができるようになり感謝しております。
 104 精子確認後の顕微受精
   射精精子やMD-TESEで回収した精子を利用した顕微受精で挙児に恵まれない場合は、何度も何度も顕微受精を実施するのではなく一から出直した方がよいと考えます。妻側の環境を含めた精査、何もせずに切って取り出した精子の反復利用を中止して、夫の基礎的検査などを含めた対策を再検討いたしましょう。
 105 「精子は一匹いればよい」との神話
   この意味は精子が「0匹の場合(無精子)は男性不妊」で「一匹以上いれば正常な方」で男性不妊症ではないと解釈している事。根底には受精卵をつくるのにはたしかに1匹の精子がいればいいので、「精子は一匹以上いれば正常」の意味にはなりますが、注釈なしに一般の方々にお話しすると上記の意味不明な環境にもなります。現実にそう信じている患者様が非常に多くこのために貴重な妊娠可能な時期を逸してしまいます。また、このことで男性不妊症である事を頑なに否定してしまう信者がいるようです。婦人科領域の体外受精施設から発信された情報のようです。
 106 泌尿器科、男性リブロはその範疇で
   「精子は一匹いればよい」の反対で「奥さんは立派な体だから大丈夫」などと言う「”先生からの発言”」で女性不妊検査を頑なに拒否する方もいるそうです。泌尿器、婦人科以外の事ですが、肩関節可動制限・・・・50肩の診断のケースも検査も触診も徒手テストもなく即「50肩」と診断されますが悪意はないのですが言葉に気を付けましょう(診断ミス、誤診)。
 107  着床しにくいVC 
   VC(精索静脈瘤)は、波穏やかの中で不妊治療が進むにあたり、何ら異変や異常が見られないまま進まれます。自然でも、人工受精でも、体外受精でも、顕微受精、IMSIでも結果が得られません。二度、三度実施しても何も変わりません。変わらないのは治療結果、変えるのは精子の質の向上です。

 108  着床が非常に難しいケースです 
   痩せ形脂質代謝障害LDL、T-CHOが極端に低い場合、低テストステロン症、LH、FSHのバランスがおかしい場合、VC(精索静脈瘤)の場合、自己免疫疾患がある場合などが考えられます。
 109  未受精や分割停止
   受精卵の分割は、卵子のみの責任ではなく、半分を精子が負担しております。受精卵ができない、分割が停止してしまう、胚盤胞まで進むものの着床に耐えられないで終了タイプ、妊娠はするがそれ以上進まない様な劣化精子を見かける。基本的には、精子能力の改善が大切です。体外受精施設では、数打てば当たる形式で止めどもない体外受精の連発で、妻側の体調も変化が生じます。「精子能力の改善」が大切です。
 110  妊娠10週以内の流産
 

 妊娠直後の流産を科学的妊娠と言います。これには、10mm以下の胎嚢が確認出来る程度で終了です。7週前後の稽留流産では、胎嚢確認や胎芽が確認されるもそのまま大きくならないケースがございます。また、にんしん10週前の胎盤形成前、妊娠黄体が終了するこの時期に、突然に稽留が始まります。


 番外

ほぼ(強制的or自主的?)毎周期体外受精の実施 20回、30回、40回

  「円の切れ目が体外受精の切れ目」等と言うようなことは日本には存在いたしません。あったとしても、特殊事情の事と思います。日本の通貨は¥ですから。「数打てば当たる」方式ではなく「非着床」の原因を探し、対応・処置を行うこともご一考を。


  ワンポイントアドバイス  
ベストを尽くす・・・今だから。 今でないと。

 男性不妊症は、妊娠したら終了ではありません。妊娠判定後6週まで(妊娠とわかってから約一か月半後)確認し、胎嚢確認→心拍確認→胎盤形成が進めばハリ治療は終了にいたしましょう。